カジノの「女王」ルーレットに潜む必勝戦略
カジノの女王
バカラが「カジノの王様」と呼ばれるのに対して、「カジノの女王」といえばルーレット。紳士淑女がくるくる回るホイールを囲んでいる優雅な様子は誰でもどこかで目にしたことがありますよね。
優雅であるのは素敵なことですが、ギャンブルである以上勝てなければ魅力は半減ですよね。
ルーレットの世界観を、ベッティングの戦略を考えながら見ていきましょう。
ルーレットの起源
ルーレットは、「カジノの女王」とも呼ばれる花形ゲームで、現在のカジノのゲームの中では、一部の宝くじを除いて最古のものです。
カジノとともに歴史を歩んできた由緒あるゲームなんですね。
古代ギリシャでは、盾の上に剣を置いて回転させ、その剣先がとまる場所を賭けの対象としたという記録が残っています。また、ローマ時代には、囲いの中に戦車を模した色付きの玉を入れて転がしたゲームも存在したともいいます。
ルーレットでカタつけようじゃないか
歴史文献には、回転盤を使用するゲームが中世の中国にも存在していたことが記述されています。
子どもはとりあえず回します
どれだけ古いんでしょう。
中国の場合は、中華料理のテーブルに置かれているターンテーブルとどっちが古いんでしょうね。
どこかで接点があるのでしょうか。
どうでもいいですけど。
ルーレットの歴史
現在のルーレットに直接つながるものとしてはどうなのでしょう。
ルーレットの語源は、「小さな輪」を意味するフランス語に由来し、そこから「回転」「回転盤」という現在のゲームを指すようになりました。
「ルーレット」の名付け親がフランス人であったことは間違いないようです。
ルーレットと呼ばれるようになったのは、19世紀の初めころと言われているそうですが
フランスのルイ 14 世が好んだ「ホカ Hoca」というゲームが、17 世紀中頃から 18 世紀にかけて各国に伝わり、以下のようになりました。
イギリスで「イーオー E-O」
スイスで「ブーレ Boule」
フランスで「ルーレット Roulette」
現在と同じルーレットのレイアウトの考案者としては、以下の説があります。
1655 年、フランスの数学者・哲学者パスカル
1765 年頃、フランスの警察官ガブリエル・ド・サルティヌ
実際にギャンブルとして導入したのは、パリの警察が公平なギャンブルを推進するためであったとも言われています。
フランスの「警察」となんらかの絡みがあるんでしょうかね。
「0」と「00」
ブラン兄弟がカジノ経営を始めたときは、「1」~「36」の数字のほかに、「0」と「00」があったそうです。
それから1842年に「00」を除いたルーレットを導入して、この「0」のみのものが「ヨーロピアンタイプ」と呼ばれています。
ちなみに、カジノ胴元側の勝つ確率でいえば、「シングルゼロ」だけのヨーロピアンタイプでは2.7%、「ダブルゼロ」もあるアメリカンタイプでは5.26%と倍に近い数字がでている。そのためなのかアメリカの方がルーレットの人気がヨーロッパに比べると低いようだ。
「00」を抜くことによって控除率が半分になったわけです。
37枠と38枠の差は大きいですよね。
これまでプレーしていた人々が狂喜乱舞したわけです。
ヨーロピアンとアメリカン
どちらもヨーロッパオリジナルだけれども、ダブルゼロのあるホイールがアメリカに残ったから「アメリカンタイプ」と呼ばれるようになったということですね。
ルーレットをプレイするならまずはホイールを確認するのが無難ですよね。
「マカオタイプ」というものもあるそうです。
シングル「0」だが数字の配列は旧来のアメリカンタイプのもの、というヤツです。
マカオタイプ 「00」なしで数字の配列がアメリカンタイプ
ゲーム進行
「no more bet」の声がかかるまでに賭けてしまえばそれでよいのです。
強いて言えばこのベットの仕方がルーレットの「スキル」ということになるでしょう。
レイアウト
ベッティングのために描かれた数字などの配列を「レイアウト」と言います。
レイアウトを二つに分けて、数字の並んだマスをインサイドと呼び、数字上や線上にベットすることを「インサイドベット」と言います。
インサイドの外側のエリアをアウトサイドといいます。
赤/黒、偶数/奇数、数列の前半/後半などのグループがレイアウトされています。このエリアにベットすることを「アウトサイドベット」といいます。
配当
具体的な賭け方を見てみましょう。
図の記号 名称 権利のあるマスの数 配当
A ストレートベット 1マス 36倍
B スプリットベット 2マス 18倍
C ストリートベット 3マス 12倍
D スクエアベット 4マス 9倍
E シックスナンバーベット 6マス 6倍
F コラムベット 12マス 3倍
G ダズンベット 12マス 3倍
H ハイ/ロー ナンバーベット 18マス 2倍
I イーブン/オッド ナンバーベット 18マス 2倍
J カラーベット 18マス 2倍
Cは「13」「14」「15」の並びをストリート(道)と呼んでいるのですね。
Fのコラムベットは「1‐34」「2‐35 」「3‐36 」の3本の柱(コラム)があります。
Dは別名「コーナー」と呼ばれています。
Eは「ライン」とも呼ばれています。
ネイバーベット&シフトベット
ここまで来てお気づきかと思いますが、「レイアウト」上の数字の並びと、ルーレット上の数字の並びは、違います。
「赤」と「黒」が交互に並んでいる他は、レイアウト上とルーレット上では別の世界が広がっています。
ここがルーレットの肝になるところですね。
上手にバラけています。
というかわざとバラバラにしているわけですよね。
ネイバーベット / ヨーロピアン
まずはヨーロピアンタイプを見てみます。
はじめに「21」のネイバーは…
「2 4 15 17 19 21 25 32 34」です。
レイアウト上では…
「11のネイバー」は
「6 8 10 11 13 23 27 30 36」です。
「1のネイバー」は
「1 5 9 14 16 20 24 31 33」です。
「1」のネイバー
「28のネイバー」は、
「3 7 12 18 22 26 28 29 35」です。
これらのレイアウト上の配置を記憶するわけです。
簡単ではないですが、カジノでは、サササッとネイバーベットをする人を見かけますよね。カッコいいです。
単なる確率やレイアウトの上で踊らされるよりも、ゾーンを狙ってベットできた方が、ルーレットを生でやっている実感が得られると思います。ディーラーの「気配」も感じ取れるようになるベッティング方法です。憶えて後悔することはないでしょう。
フレンチ・トラディショナル
フランスにある昔ながらのゾーンもあります。
45.94%の勝率です。配当も当然低くなりますが、迷いの強いときなどには良いかもしれませんね。あるいはこのゾーンに落ちると絶対に自信のあるときに大きく賭けて倍にするとか。
こちらは勝率32.43%。約1/3のゾーンを狙うベッティングです。
前の二つの隙間を狙っていくかんじですね。21.62%の確率ですからあまり積極的に狙いたくたくはないシフティングですが、流れが掴みきれないときや自分の中に揺れるものを感じるときなど、リフレッシュする感覚で試してみるのもよいかもしれません。
シフトベット / アメリカンタイプ(マカオタイプ)
次にアメリカンタイプのゾーンベッティング、シフトベットを見ていきましょう。
「1 10 12 13 24 25 27 29 36」です。
「468」エリア(通称ヨーロッパ)は
「4 6 8 16 18 19 21 31 33」です。
「0」エリアは
「2 9 11 14 23 26 28 30 35」です。
「753」エリア(通称七五三)は
「3 5 7 15 17 20 22 32 34」です。
「ベーシック」
他にもベーシックと呼ばれるシフトがあります。
14個のスポットを狙うので、勝率36.8%です。
ヨーロピアンの「Orphelins(孤児のゾーン)」のときもそうでしたが、対角線上にあるふたつのゾーンに賭ける、というヤツですね。
ホィールがクルクルと回る円運動なので、対角線上にあるもの同士が裏腹というか表裏一体と言うか、特別に近い存在であるというのがなんとなくわかるような気がしますよね。
ベーシックに更に「1」のストリート(「1」「2」「3」)を追加すると、勝率が一気に44.7%にアップします。レイアウト上での配置を記憶するのが苦手な人にも簡単に使えるシフトベットですね。
このベッティングで「3」に落ちたら運が向いてくる気がします。
まとめ
予備知識もなくインスピレーションのみを頼りに勝負する人にも、開かれているというのがルーレットの特徴ですよね。憶えるべきルールがないのですから。
それでいてギャンブルを研究するタイプの人に対しても十分に戦略を立てられる奥行きも持っています。
素人も玄人も惹きつける。
この懐の深さが「女王」たる所以ということでしょうか。
ゆっくりと回る銀河を流れる白い星ひとつ。
その着地点を予言した者に幸運が訪れる。
この魔性を秘めた優雅なゲームと関わりを持つことで、カジノフロアの楽しみが更に広がるような気がします。